睡眠薬の作用時間

市販の睡眠薬や病院で処方された睡眠薬を利用しているのに、寝付くまで時間がかかる、あるいは翌日に眠気やだるさが持ち越してしまうことでお悩みの方はいらっしゃると思います。

 

そんなときは、睡眠薬の効き目が一番強くなる時間とどれくらいの時間で体から抜けていくのかを知って、それに合わせて飲む時間を調節すれば、その問題を解決できるかもしれません。

 

こちらの記事では主要な睡眠薬他の効き目が一番強くなる時間と体から抜けていく時間について、ひとつずつ紹介していきます。これらを参考にしていただいて薬を飲む時間を調節してみてはいかがでしょうか。

※あくまで自己責任でお願いします。

 

睡眠薬が効くまでに時間がかかる、逆に眠気やだるさが持ち越す。

このような悩みをお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。そんなときはもしかしたら睡眠薬の効き目は適切でも、使用されている睡眠薬の作用時間などが症状や生活リズムに合っていないのかもしれません。

 

睡眠薬を薬局でもらうときにもらう薬の説明書みたいなものには、「寝るすぐ前に飲みましょう」などと書かれているかと思います。しかし、実は睡眠薬の種類によってはそれでは効果を最大限に活かせない場合があります。

 

睡眠薬は作用時間(≒血中半減期)によって、超短時間型、短時間型、中時間型、長時間型に分けられます。お仕事をされている方は、仕事に支障がないようにと超短時間型か短時間型のものを処方されたり、使用することが多いと思いますが、場合によっては中時間型や長時間型のものを使っているかもしれません。

 

 

血中半減期とは、薬を服用してからどれくらいの時間で薬が体から排出されて体内の薬の量が半分になるかを示したものです。個人差はありますが、薬の量が半分になると薬の作用はだいぶ少なくなってきます。血中半減期は作用時間と密接な関係があります。

 

下に各タイプの睡眠薬の血中半減期を記します。

 

超短時間型 半減期1~5時間程度

ハルシオン、マイスリー、アモバン、ルネスタ、ロゼレム

 

 

短時間型 半減期6~12時間程度

レンドルミン、リスミー、エバミール・ロラメット

市販の睡眠薬:ドリエル、ネオデイ、おやすみーな、グ・スリーP、カローミンなど(5~8時間)

 

 

中時間型 半減期12~24時間程度

ロヒプノール、ベンザリン・ネルボン、ユーロジン、ベルソムラ

 

 

長時間型 半減期24時間以上

ドラール、ソメリン、ダルメート・ベジノール

 

 

 

作用時間が長い薬はその間ずっと眠り続けるということ?

こうしてみると超短時間型と短時間型以外は効き目が長すぎて、使えないよ! その間ずっと眠り続けるの?と思われると思います。実は、そうではなく中時間型や長時間型は効果が高い飲み始めから7~8時間は睡眠作用が強いですが、それ以降は睡眠作用が減ってきて日中の不安を減らす作用を発揮します。

 

効き目の長い薬は、睡眠だけでなく日中の不安やストレスを抑えるために使われます。そのため即効性はありません。また効き目の長い薬は、短い薬と比べて依存性が低く、段々効きにくくなるというのが起きにくいというメリットがあります

 

ただし、たしかに作用時間が長い薬は翌日に眠気やだるさを持ち越しやすいので日中に車の運転や集中力が必要な仕事をされる方にはおすすめできません。

 

 

効果が長い薬は効き目が強い?

長時間効く薬はそれだけ効果が強いのかと言われると、違います。今医療の現場で使われているほとんどの睡眠薬はベンゾジアゼピン系と呼ばれるタイプの薬で、作用時間以外では効果にそこまで大きな差はありません。

 

 

同じメカニズムで睡眠作用を発揮するので、薬の強さは薬の量で決まります。薬の強さを測る指標としてジアゼパム換算という方法があります。ジアゼパムとは、セルシン・ホリゾンという抗不安薬の有効成分の名前です。

 

 

「ジアゼパム5mgと同じぐらいの強さが他の薬だとこれぐらいの量」というのがジアゼパム換算です。たとえば、ハルシオンは、ハルシオン0.25mg=ジアゼパム5mgなので、少ない量で非常に強力ということがわかります(ジアゼパムの20倍の強さ)。

 

ちなみに、ジアゼパム5mgは、強くも弱くもない中くらいの強さです。

 

 

 

睡眠薬他の血中半減期と一番効果が強くなる時間、ジアゼパム換算

これまでの情報を踏まえて、主要な睡眠薬と睡眠薬ではないですが睡眠作用を高める効果を持つ薬の血中半減期と一番効果が強くなる時間(最高血中濃度到達時間)、ジアゼパム換算について紹介いたします。

 

最高血中濃度到達時間とは、飲んでからどれくらいで薬の効き目が強くなるか?の時間です。たとえば、ハルシオンは約1時間で最高血中濃度に達するので、寝る1時間前に飲むのが一番効果的ということになります。

 

タイプ 商品名 ピーク時間 半減期 ジアゼパム換算
超短時間型 ハルシオン 1.2 2.9 0.25mg
マイスリー 0.8 10mg
アモバン 7.5mg
ルネスタ 5mg
ロゼレム 30分 なし
短時間型 レンドルミン 1.5 0.25mg
エバミール、ロラメット 1.5 10 1mg
リスミー 10 2mg
市販の睡眠薬(一部除く) 2~3 5~8 なし
中時間型 ロヒプノール 1.5 1mg
ユーロジン 24 2mg
ベンザリン、ネルボン 27 5mg
ベルソムラ 1.5 10 なし
長時間型 ドラール 3.5 36 15mg
ダルメート、ベノジール 4.5 23.6 15mg
ソメリン 42↑ 5mg
睡眠薬以外 デパス 3.3 6.3 1.5mg
リボトリール 24 0.25mg
デジレル、レスリン 2~3 6~7 なし

 

この表を見るとたとえば8時間寝たいという方で、強さは中くらいを求めてる場合は、エバミール1mgを寝る1時間半前ぐらいに飲むのが良い感じですね。あとは自分の生活スタイルに合わせて使うのが良いでしょう。

 

 

ロゼレム、ベルソムラ、デジレルの項目にジアゼパム換算量がないのは、それ以外の睡眠薬と別系統の薬だからです。この3つの薬に関しては個別の記事で詳しく睡眠への効果を書いていますので、良かったらそちらもご覧ください。

睡眠リズムを整える睡眠薬ロゼレムの効果と特徴

今までの睡眠薬と違うアプローチのベルソムラ

睡眠の質を高めるデジレル、レスリンの4つの効果

 

 

まとめ

睡眠薬が効くまでに時間がかかる、または効き目が長すぎて翌日まで眠気やだるさを持ち越してしまうという方は、睡眠薬の作用時間や飲んでからどれくらいで効き目が一番強くなるのかを知って飲む時間を調節したり、自分にあった作用時間の薬を選ぶことで解決できるかもしれません。

 

睡眠薬には作用時間ごとに超短時間型、短時間型、中時間型、長時間型に分けられます。中時間型と長時間型では、10時間以上効き目が持続するものが多いですが、その間ずっと眠り続けるわけではなく、日中には不安を抑える作用を発揮します。

 

効き目が長い薬が効果が強いわけではなく、薬の強さは量で決まります。ジアゼパム換算という数値でどれくらいの量が強いのかが分かりますので、表と処方されている薬を見比べてみましょう。

 

薬によって作用時間も異なれば、一番効き目が強くなる時間も違います。効き目が遅かったり、眠気の持ち越しで困っている方は、自分の生活スタイルにあった睡眠薬を先生にもらえないか相談してみてはいかがでしょうか。