精神疾患の症状

不眠症で病院に行ってみたら、処方された薬のなかにうつ病や統合失調症のお薬が入っていた・・・こんな経験がある方はいませんか?

 

病院でもらった処方箋だけだと分かりませんが、薬局に行って薬と一緒に処方された薬の説明書をもらうと、「うつ病やうつ状態の治療に使います」、「心の不具合を調整し、気持ちをおだやかにするお薬です。心の病気の治療に使います」と書いてありませんでしたか。

 

そしてネットで詳しく調べると、抗うつ薬、うつ病の薬、抗精神病薬、統合失調症の薬などのキーワードが出てきたと思います。そうすると「私は不眠症で病院に行ったのに、なぜ?」と思われるでしょうし、「私はうつ病なの?」、「統合失調症なの?」と不安になってしまうことかと思います。

 

こちらの記事で、なぜ医師は不眠症を治療したくて病院に来た患者にうつ病の薬や統合失調症の薬を処方するのか、問題はないのかなどみなさんの不安に詳しくお答えしていきます。

不眠症になぜ他の病気の薬を使うの?

精神科、メンタルクリニックなどの医師は、不眠症を訴える患者にうつ病の薬や統合失調症の薬など他の病気に使われるであろう薬を処方することがあります。自分は不眠症をなんとかしたくて病院に来てるのに、違う病気の薬を処方されては不安ですよね。

なぜそのような処方をするのかは以下の2つの理由が考えられます。

 

不眠の原因がうつ病や統合失調症などの精神疾患にある場合がある。

不眠症、睡眠障害は非常に様々な病気や体調不良の症状のひとつとして現れます。意外と思われるかもしれませんが、糖尿病、甲状腺ホルモン障害、貧血、冷え性、頻尿、血管系の障害など様々な内科系の病気などで起きます。

また、精神疾患においても不眠はほぼ確実といっていいほどに起きますうつ病、躁うつ病、統合失調症、てんかん、パニック障害、強迫性障害、境界性パーソナリティ障害などあらゆる精神疾患で不眠症の症状が出ます。

 

そのため精神科や心療内科、メンタルクリニックなどに通院されて、眠れなくて困っている・・・という症状を訴えたときに、医師は他の精神疾患が原因である場合を見据えていることがあります。

 

うつ病や統合失調症の薬には、睡眠作用を持っているものがある。

精神科やメンタルクリニックで専門としている精神疾患の薬には、睡眠薬や不安をやわらげる抗不安薬の他にうつ病などに使われる抗うつ薬、統合失調症などに使われる抗精神病薬、躁うつ病などに使われる気分安定薬があります。

 

これらの薬の多くが睡眠作用を持っている薬があります。そのため、上記のように他の精神疾患が疑われる場合には睡眠作用を持っているこれらの薬を使って不眠症状にも対応することがあるのです。

 

 

他の病気の薬を使って大丈夫なの? 危険性は?

不眠症に対して抗うつ薬や抗精神病薬といった他の病気の薬を使うことが大丈夫かどうかは、薬の副作用をどう捉えるか次第です。

 

睡眠薬や抗不安薬にも副作用がありますし、抗うつ薬も抗精神病薬も気分安定薬も同じように副作用があります。危険性という面でいうと、どの薬も飲んで急に死亡してしまうとか、後遺症が残るという確率は低いです。

 

副作用の確率が低いというのはどれくらいなのか、副作用の危険性については別の記事で詳しく紹介しているので、良かったらこちらもご覧ください。

睡眠薬は危険? 副作用や薬がないと眠れなくなるのが怖い

 

それぞれに特徴的な副作用があるので、その薬で不眠症が改善できるというメリットとその副作用でどれだけ自分の日常生活に問題があるのかのデメリットを比べて服用を継続するかどうかを決めるべきです。

 

 

不眠症に使われることがある睡眠薬以外の薬

気分安定薬

  • デパケン

躁うつ病の薬が不眠に与える効果と特徴

 

抗うつ薬

  • デジレル・レスリン
  • リフレックス・レメロン
  • テトラミド

うつ病の薬が不眠に与える効果と特徴

 

抗精神病薬

  • セロクエル
  • ジプレキサ
  • リスパダール
  • レボトミン・ヒルナミン
  • コントミン・ウインタミン など

抗精神病薬が不眠に与える効果と特徴

 

睡眠薬以外に使われる薬の特徴的な副作用

これらの副作用はいずれも服用をやめることで改善するので、発生したときには医師に相談して服用をやめるようにしましょう。

デパケン

まれに、高アンモニア血症になることがあります。高アンモニア血症になると、吐き気、眠気、ふるえ、意識が朦朧とするなどの症状が起きます。

 

デジレル・レスリン

貧血やまれに持続性勃起障害(自分の意志とは無関係に勃起が持続してしまう)が起きます。

 

リフレックス・レメロン

食欲が増加して体重が増えやすくなったり、鮮明な悪夢を見てしまうことがあります。

 

抗精神病薬全般

体の一部がこわばって動かしづらくなる、安静時に手足がふるえる、足がむずむずしてじっとしていられなくなるなどの錐体外路症状や性欲減退、乳汁分泌(母乳が分泌してしまう)、勃起不全などの高プロラクチン血症などの症状が起きる可能性があります。

 

 

まとめ

不眠症を訴えて病院に行ったのに、うつ病の薬や他の精神科系の薬を処方されるときは、2つの可能性があります。1つは、うつ病や躁うつ病、統合失調症など他の精神疾患が原因で不眠が起きていると医師が判断したケースです。もう1つは、それらの薬が睡眠薬をサポートして眠気を起こしたり、眠りの質を高めるので処方するケースです。

 

不眠症に対してうつ病や統合失調症の薬を使うことの危険性は、副作用の捉え方次第です。それぞれの薬の副作用とその薬で不眠症を改善できる場合のメリット・デメリットを天秤にかけて、多少の副作用が出ても不眠症を解決できる方が良いのであれば使ったほうが良いです。

 

しかし、その副作用が日常生活に支障をきたすようなものであれば、無理に服用を続けるべきではありません。

 

睡眠薬や抗不安薬以外に使われるのは、精神科系で使われる気分安定薬や抗うつ薬、抗精神病薬です。それぞれに特徴的な副作用があるので、ぜひ知っていただいて「これはこの薬の副作用では・・・?」と思うことがあれば医師に相談して服用を継続するかどうか決めるようにしましょう。