精神生理性不眠症

明日は朝一で会議があるor試験日だor面接だ・・・

こんな大切な日に限って眠れないときってありますよね。

 

大きなできごとへの不安や興奮で眠れなくなるのは誰にでもありますが、それがきっかけで

「今日も眠れなかったらどうしよう」

「早く寝なきゃいけないのに、眠くならない。なんとかしないと・・・」

と眠れないことへの不安や焦りがエスカレートしてよけいに眠れなくなってしまうことがあります。

こんな悪循環は精神生理性不眠症という病気の症状です。

 

眠りの悪循環を解消して気持ちよく眠るには、正しい睡眠の知識を学んで、自分の睡眠状態を知ることや認知行動療法という方法や思い切って睡眠薬に頼ることも必要です。

この記事で精神生理性不眠症の原因や対策法などについて詳しく見ていきましょう。

そもそもどうして眠れなくなるの? 不眠の原因は?

眠れなくなる原因はとてもたくさんあります。

精神的なストレスや週末に夜更かししてしまうなど生活習慣が乱れると簡単に夜眠れなくなってしまいますし、不眠を起こしてしまう病気もたくさんあります。

 

不眠の原因(例)
  • 精神的ストレス
  • 食事バランスが悪い
  • 生活習慣の乱れ
  • 睡眠環境が悪い
  • 寝具が合っていない
  • うつ病
  • 貧血 など

最初の方にも書きましたが、次の日になにか大きな予定があると不安になったり、神経が興奮して一時的に不眠になってしまうこともあります。

それがきっかけで「また眠れないんじゃないか」と不安になったり、「明日は朝早いから早く寝なくちゃ・・・」と焦ってしまうとすでに精神生理性不眠症という病気にかかってしまっています。

 

ですが夜不安や焦りで眠れなくなってしまうのは、精神生理性不眠症だけではなく、うつ病のような心の病などでも起きることがあります。

不眠の様々な原因を別の記事でまとめていますので、自分が眠れなくなってしまった原因はなにかを詳しく知るために、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

不眠の症状や特徴から眠れない原因を知ろう

 

眠れないと思うと眠れない 緊張や不安で不眠になる精神生理性不眠症

精神生理性不眠症が起きてしまう理由には、人の学習能力や眠ることを必要以上に意識してしまうこと、睡眠への知識不足が関係しています。

 

翌日のことを考えこんでしまって眠れなくなることは誰にでもありますが、神経質だったり完璧主義な性格の方は、それがきっかけになって不眠になる条件を学習してしまうことがあるのです。

 

「昨日も眠れなかった・・・今日も眠れないかもしれない」
「いつもより早くベッドに入ったのにどうして眠れないんだ!」

こんな不安や怒りを感じたり、なかなか眠れないだろうと思って早く寝床についたりすると体が過度に緊張してしまって、よけいに不眠が酷くなります。

 

不眠が酷くなると、不安や怒りがまたわきあがってしまうという悪循環にはまってしまうのです。

精神生理性不眠症の方は本当は十分に睡眠を取れているのに、睡眠不足だと思いこんでしまうこともあります。

 

たとえば8時間睡眠じゃないといけない、夜の何時までに眠らないと体がしっかりと休まらないという誤った知識が「睡眠が足りてないんじゃないか」という不安につながって不眠が起きてしまいます。

 

 

私はもう精神生理性不眠症なの? 診断基準について

上に書いたような症状が起きていれば精神生理性不眠症の確率は高いですが、不眠解消のためには正確に判断した方が良いです。

精神生理性不眠症の診断基準は、睡眠障害国際分類第2版(世界的な診断基準です)によると次のとおりです。

 

1. 患者の症状は不眠症の基準を満たす
2. 不眠は最低1ヶ月持続している。
3. 以下の一つ以上の項目により、患者の条件付けられた睡眠困難あるいはベッド上での過度の覚醒が証明される。

a 睡眠に関する過度の不安。
b >望まれる時刻の入眠や計画的な仮眠の際の入眠は困難であるが、単調な作業中など眠りを意図しない際は入眠困難を認めない。
c 自宅以外の方が入眠は容易である。
d眠りを妨げる思考を止めることができないことによる覚醒。
e 身体的な緊張によってリラックスできずに入眠できない。
4. 患者の睡眠の障害は他の睡眠障害では証明できない。

引用元:精神生理性不眠症|東京都港区新橋 新橋スリープ・メンタルクリニック

 

簡単に書くと、家のベッドではなかなか眠れないけど他の場所や別のことをやっている最中には眠くなったり、簡単に寝ることができたりして他に不眠の原因が考えられないときは精神生理性不眠症と診断されます。

 

家のベッドで寝るときだけ「家のベッドでは眠れない」ということを脳が学習しているので、眠れないことへの不安や焦りで実際に眠れなくなってしまうのです。

 

 

緊張や不安で起きる不眠を確実に対策・解消する3つの方法

精神生理性不眠症を解消するポイントは、眠れない→不安→よけいに眠れない・・・という悪循環を断ち切って、眠れた!→きっと今日も眠れる→実際に眠れるという良い循環に変えていくことです。

 

まずは自分の睡眠状態を正しく知る、睡眠の正しい知識を学ぶ

精神生理性不眠症の方は睡眠に対して間違った知識を持っていたり、本当は十分に睡眠が取れているのに眠れていない!と思い込んでいたりすることもあります。

必ず7~8時間寝なければ睡眠不足で生活に問題が起きるわけではありませんし、何時までに寝ないと疲労回復効果が弱くなるということもありません。

 

5~6時間しか睡眠が取れなくてもそれが毎日でなければ問題ないですし、多少睡眠時間が減っても質の高い睡眠が取れれば問題なく日常生活を送ることができます。

不眠解消には睡眠時間だけではなく、睡眠の質も大切!

 

たとえ不眠症がしばらく続いてもといって死ぬわけではないので、不安を感じすぎる必要はありません。

体が極限まで疲れれば不眠症の方でもきちんと眠ることができます。

簡単に、即効でなんとかするなら睡眠薬を使う

睡眠薬というと副作用や依存してしまうのではないかと心配になってしまうかもしれません。

ですが、眠れない悪循環を断つために一時的に睡眠薬を使うことは悪くありません。

数回でも睡眠薬を使って「眠れた!」体験を脳に学習させることが大切です。

 

今使われている睡眠薬で起きる副作用は、次の日に眠気やだるさを持ちこしてしまったり、一時的に足元がふらふらしたり、お酒を飲みすぎたときのように記憶が飛んでしまうなどがあります。

 

自分に合ったものを、少ない量で、短期間(1週間以内)だけ使えば副作用や依存性はあまり起きません。

睡眠薬はメンタルクリニックなどに行けば気軽にもらえるので、ぜひ検討してみてください。

自分に合う睡眠薬を探す場合は、この記事を参考にしてください。

寝付けないときの睡眠薬の選び方

ぐっすり眠れないときの睡眠薬の選び方

 

それでもやっぱり心配だったり、病院に行くのはちょっと・・・と思うなら市販の睡眠薬でも良いです。

市販の睡眠薬は基本的に病院でもらえる睡眠薬よりも軽くて副作用や依存性の心配も少ないです。

睡眠薬を使わないで対策するなら認知行動療法

睡眠薬を使わない不眠の解消法には認知行動療法というものがあります。

睡眠に対しての脳の間違った学習を正しい学習に変えて不眠を治します。

 

具体的には、「夜にベッドに行っても眠れない」、「眠るのに何時間もかかってしまう」といった脳の思い込みを修正するために睡眠制限法と刺激制御法、筋弛緩法の3つを使います。

 

睡眠制限法は、あえて睡眠時間を自分で削ることで眠りにつきやすくする方法です。

睡眠時間を削って昼寝を我慢すれば単純に夜眠くなりますし、脳は睡眠時間が減るとそのぶん睡眠の質を上げて対応しようとするのでそれを利用します。

2週間の平均睡眠時間を出して、その時間ぴったりしかベッドの中にいないようにしましょう。

 

刺激制御法は、ベッドや布団の上で眠れない時間を減らして、寝床に来ると眠れる!と脳に覚えさせる方法です。

眠くなるまでベッドに行かない、眠れないからといってベッドの上でスマホをいじらないようにします。

 

筋弛緩法は、不安や焦り、緊張でこりかたまった全身の筋肉をリラックスさせて眠りにつきやすくなる方法です。

身体のパーツ(手、腕、背中、顔、お腹、肩、首、全身)ごとに10秒間80%ぐらいの力でぐっと力を入れて、そのあと一気に力を抜いて20秒間だらんとさせます。

 

もっと詳しい認知行動療法のやり方はこちらの記事で説明していますので、良かったらどうぞ。

睡眠薬を使わなくても同じくらいの効果がある認知行動療法

 

確実な対策に+α 簡単な不眠解消法 一度眠れれば良い循環に

ここまで眠れないことへの不安や焦りでよけいに眠れなくなるときの対策法を書いてきましたが、それ以外にも不眠を解消できる簡単な不眠対策がありますのでそちらも紹介します。

 

寝る1~2時間前に入浴する

人はゆっくりと深部体温が下がってくると眠くなってきます。

じっくり入浴すると深部体温がじわじわ上がって、寝るころには段々と下がってきて寝付きが良くなります。

熱いお湯につかると逆に神経が興奮してしまうので、38~39度くらいのぬるま湯につかりましょう。

 

寝る1~2時間前から照明を弱くする、光を浴びないようにする

人は夜になって周りが暗くなるとメラトニンという眠くなるホルモンを体内で放出します。

ですが強い光を浴びるとこのメラトニンの放出が邪魔されてしまい、不眠になりやすくなってしまいます。

部屋の明かりを調節できるなら、弱くしたり、スマホやパソコンの明るさを抑えて自然な眠気を邪魔しないようにしましょう。

 

寝る前にストレッチする

身体のこりは眠りの質を下げてしまいます。

お風呂から上がったあとに日頃こりやすい首や肩、手足をストレッチすると眠りにも良いですし、朝起きたときに疲れもよく取れますよ。

 

478呼吸法でリラックスする

寝る前にベッドの上でできる即効不眠対策のひとつに、478呼吸法というものがあります。
4秒息を吸って、7秒息を止めて、8秒息を吐く、ただこれだけです。

これを3セットもやるとリラックスして眠りにつきやすくなります。

呼吸に意識を集中させることができるので、寝る前に考えごとをしてしまう方には特に効果的です。

寝付きが悪いなら今すぐやろう即効478呼吸法

 

漢方薬を使う(睡眠薬を使わない場合)

睡眠薬以外では、漢方薬でも不眠対策することができます。

「漢方って効くの? 怪しい」と思う方もいるかもしれませんが、現在では漢方にふくまれている成分がどのように体に作用するかの研究も進んでいて、科学的根拠がしっかりしています。

 

副作用がまったくないわけではありませんが、睡眠薬と比べれば少ないです。

不眠に効く漢方薬は下の記事で紹介していますので、ぜひ見てみてください。

東方の神秘 不眠に効果的な7つの漢方薬

 

睡眠サプリを使う(睡眠薬を使わない場合)

サプリメントといえばビタミンとかを思い浮かべるかもしれませんが、実は質の良い睡眠をサポートしてくれる睡眠サプリというものもあります。

 

普通のサプリと比べると値段が少し高いですが、じっくりと眠れない体質に働きかけてくれます。

しかも睡眠薬のような副作用や依存性もありません。

 

不眠で悩んでいる私の妻も実際に睡眠サプリを使って快適な休日を送れるようになりました。

実際に使ったものもふくめておすすめの睡眠サプリを別の記事で紹介しているので、良かったらご覧ください。

あなたにぴったりあうおすすめ睡眠サプリはこれ!

 

 

まとめ

眠れないことへの不安や焦りでよけいに眠れなくなる状態を精神生理性不眠症と言います。

元々神経質な方や完璧主義の方はなりやすいと言われています。

たまたま眠れなかったときに、脳が間違った学習をしてしまったり、睡眠に対して間違った知識があること、過度に眠ることに意識が向いていることが原因です。

 

 

「昨日眠れなかったから、今日も眠れないかも・・・」

「明日は早いのになんで眠れないんだ!」

「昨日眠れなかったからいつもより1時間ぐらい早くベッドに行こう」

といった不安やベッドの上で身体が緊張してしまいよけいに不眠になりやすくなって、不眠がまたこんな不安や怒りを起こすという悪循環が起きてしまうのです。

 

 

精神生理性不眠症を解消するためにこの悪循環を断ち切らないといけません。

精神生理性不眠症の確実な対処法は、睡眠に対する正しい知識を持つこと、睡眠薬を使うこと、薬を使わない認知行動療法を使うことの3つです。

そのほかに紹介した+αの対策も一緒にやってよりよい睡眠を送りましょう!